目標の自由

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目標の自由

 自由にはさまざまな種類があります。  分類としては経済的自由や精神的自由(内心の自由)がよく言われますが、物質と精神で分類するこれとは別の見方も可能だと思います。  例えば、やり方・取り組み方を取捨選択できる「方法の自由」と、優先順位を調整できる「目標の自由」です。後者は、方向性の自由・志向の自由とも言い換えられます。  与えられた課題に対していかに取り組み、どのような手段をとっても構わないというのが「方法の自由」。どんな課題を目指しても、何を一番に優先しても構わないというのが「目標の自由」です。  経済的自由と精神的自由をある程度は必要としますが、盤石である必要はありません。方法の自由と目標の自由は、経済的・精神的自由からのステップアップではなく、不完全ながら同時に成り立ちます。お金や発想に不自由を感じたり、何かに依存していても、極度に困っていなければ、他の自由を得られるのではないかと思います。  今の私が最もありがたく享受しているのは、目標の自由です。  やるべきことが重くのしかかっていても、この自由があれば、簡略化・省力化を常に模索することができます。このことがもたらしてくれる自己効力感に支えられています。  この自由がないと、与えられた課題については、たとえ簡略化できたとしても浮いたエネルギーを別途費やす必要があり、優先順位を下げることが極めて難しくなります。
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