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行こう
そこは私が好きだった場所。私とお兄ちゃんの数少ない思い出の場所。最後に行ったのは一年生のときだから、もう二年も前になる。もう行っちゃだめって散々パパとママに怒られたけど、子猫とこっちゃんを助けるためなら仕方ないよね。この子を預けるだけだし、別に悪いことをしようとしてるんじゃないし。
「こっちゃん、一緒に行こう!そこならきっと大丈夫、優しいおばあさんがたくさんの猫と暮らしてるの。きっと助けてくれるよ」
「わかった、一緒にいく!ありがとうみきちゃん!」
こっちゃんを笑顔にした自分のアイディアに少し鼻が高くなったけど、正直ちょっと怖かった。『だれかを助けるのに理由はいらない!』私はアニメの主人公の台詞をいいわけに歩き出した。
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