【Last Game】広恵ちゃんは壮クンが大好き!

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 数分後。  バレ子が教室へやってきた。 「おめでとー! カップル成立! ゲームクリアだねっ。って、ウルトラくん大丈夫!? 鼻血出てるよ? 広恵ちゃんも顔が血だらけ!」 「し、幸せ過ぎて血が……」 「大丈夫! 壮くんの返り血なら喜んで浴びますっ」  自分も血がついているのに、俺の口元をハンカチで拭いてくれる彼女。  ああ、俺ってこういう子、好きだったっけ?   よくわからないけど、もう「モテたい」とか、どうでもよくなった。  こうして俺には、初めての彼女ができた。 「とりあえず、幸せそうで何よりだよぉ。じゃあ、さっそくプレゼントを……」 「いらない。もう、手に入ったから」 「えっ、いらないの!?」 「私もいらないです。したから」  俺は吾味と見つめ合って、笑い合う。 「そっかあ。じゃあ、誰もいないけど、一応インタビューするね! 今の感想は?」  バレ子が、マイクを俺に向ける。  俺は鼻血を流しながら、今日一番のドヤ顔でこう言った。 「やっぱ時代は埼玉だよな! イエイ!」
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