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「……私達、疲れているのかもしれないにゃん。一旦朝ご飯を食べて落ち着こうにゃん。」
「そうしようにゃん。」
結局、二人でうんうん考えていても何も解決しないので、ひとまず朝ご飯を食べることにした。ただ、口を開けばにゃんにゃん言ってしまうのが嫌だからか、香織はひたすら無言でトーストを頬張っている。まあ、それを言ってしまえば俺もそうなのだが。
とはいえ、この気まずい沈黙に耐えられなくなった俺が思わずテレビをつけると、男性アナウンサーの焦った声が耳に飛び込んできた。
「速報ですにゃん。今し方、原因不明の新型ウイルスが各地で確認されましたにゃん。どうやらこのウイルスに感染してしまうと、語尾が強制的に『にゃん』になってしまうそうですにゃん。」
何と、こうなってしまったのは俺達だけではなかったようだ。
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