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龍善と雪が雨宿りした所は、宿屋でありました。
「今日の雨は、止みそうに無いな、、泊まって行こうか?ユキ、、」
「えっ!そうですか、リュウゼン様、、」
その宿屋に入って、番頭に二部屋頼んだのだが、、、、
「すいません、お客様、こんな雨で部屋が1部屋だけしか空いてませんので、、、」
「仕方ありませんね、それでお願いします、」
龍善と雪は、その1部屋に泊まることになりました。
「ユキ、濡れた服は、そこに掛けて、こっちに来なさい、、」
「はい、リュウゼン様、、」
その部屋には、寝床が一つだけであります。
となると、、二人一緒に寝ることになる。
当然、添い寝で終わることは無いだろう、、、、
雪は、龍善の隣に入って行く、枕は長いので触れることは無い、だが掛け布団は一つであります。
雪が震えているようなので、龍善は抱き寄せてやる。
「どうした?寒いのか、ユキ、、」
「はい、、」
「あぁ、そうだ、忘れていた、」
龍善は雪に簪を渡す、商店街で玉の簪を雪が眺めていたので、秘かに買っていたのでありました。
「ありがとうございます、リュウゼン様、、」
雪は寒いのでは無く、殿方と一緒の布団に入ったのは、初めてことで、怖い訳でも無くただ不安なのでありました。
その震えも治まり、龍善の暖かさと優しさに包まれて幸せな気持ちになっていました。
こうして、一つになることは、千年前の夢のようでありました。
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