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龍善は、龍府に帰ってくると、雪が足洗の桶を持って来て、、、
「お帰りなさいませ、リュウゼン様、、」
「雪、それはいらない、また出掛けるところがある、着替えを用意してくれ、、」
「はい、かしこまりました、リュウゼン様、、」
王宮に行くときは、正装で無いといけないので、普段着に着替えていました。
「それじゃ、出掛けてくるから、今日は遅くなると思う、雪は先に休んでいなさい、、」
「はい、リュウゼン様、、」
龍善は、乳母のところへ行って相談したいことがありました。
龍善の乳母は、王宮を出て独り暮らしをしていました。
「多禰さん、元気にしてます?」
「あらっ、お坊っちゃま、今日は何の用でしょうか?」
「多禰さんに相談したいことがありまして、、」
「その相談とは?お坊っちゃま、」
「皇后様から、結婚の申し出がありまして、実は、結婚したい相手が居まして、ところが身分違いなので許してもらえ無いという訳でした、、」
乳母は、しばらく考えています。
「それは、もしかして、下女とか?」
「はい、侍女の雪という娘です、、どうしたら良いでしょうか?多禰さん、、」
「それなら、良い考えがありますよ、お坊っちゃま、」
「それは、何でしょう?」
「その娘を何処ぞの養子にして、其処から嫁入りするとは、どうでしょうか?」
「それは良い考えですね、、ありがとう、多禰さん、、」
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