第一章 10.第二皇子ギールグット

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第一章 10.第二皇子ギールグット

そもそも兄弟同士で仲が良くないのがこのアラン皇国。 なのになぜ、第二皇子が私の元に来るのかしら。 「なぜここにいるのかしら?」 「皇子なのに来ちゃだめなところなんてあるの?」 「はぁ。まずそこどいてもらっていいかしら。」 「義姉上って兄上のどこを好きになったの? あんな恐ろしい兄上のどこを好きになったの? 兄上は身内だって傷つける人なのに。」 「えっ・・。」 「お前がなぜここにいる。ギールグット。」 「またね。義姉上。」 消えた。 身内を傷つけるって何があったのかしら。 ギールグット様は本当の兄弟よね。 なぜここまで仲が悪いのかしら。 「あの男とは会わないでくれ。」 「でもご兄弟では。」 「それでもだ。」 「わかりました・・・。」 話した後部屋をデュークはそそくさと出て行ったしまった。 でもわだかまりが残り続け、気になってしかたがなかった。 身内を傷つけるとすれば、母上かギールグットよね。 もういいわ。気晴らしになんかしましょう。 ー皇太子の婚約者ってどんな人なのかしら。ー ーでも綺麗な人で礼儀正しい人らしいわよ。ー ーいままでどんな令嬢にも興味を持たなかったのにね。ー ー違うところがあるんじゃない。ー ーそうだろうね。ー そうだ。侍女になってみよ。 いろんな事聞けるかもしれない。 楽しそうじゃない。
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