第二章 3.神殿の状況

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第二章 3.神殿の状況

「必要以上に近づくな。」 その瞬間、デュークが入ってきた。 神官が逃げるようにその場を立ち去った。 「何かされた?」 「いえ。」 「なんか言われてたよね。」 「そうなんですけど・・・。」 「正直に言って。」 「デューク様と結婚するな。って。」 「カリナは言われて俺のそばから離れる?」 「離れるわけがないじゃないですか!」 「許してあげる。」 その後お姫様抱っこで部屋に連れていかれたことで、非常に焦るカリナだった。 同時に神殿の中では派閥割れを起こしていた。 神殿を守る存在、仙女たる一族がいなくなっていたのだ。 行方不明ではなく、一族の女が全員死んでいたのだ。 仙女制度を廃止するか、廃止しないで分かれていたのだ。 さきほど謎発言した男は廃止する側だった。 デュークにはどうしても結婚してほしくない理由があった。  デュークは仙女の息子だからだ。 もし、結婚して女の子が生まれたら、仙女として差し出せと必ず廃止反対派が動くことが予想出来るからだ。 だからこそ、あんな言葉を発した神官がいたんだと、デュークは気づいてた。 デュークが神殿に来た理由、それはカリナの付き添いもあるが、この派閥割れを阻止・解決するためだからだ。
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