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第二章 4.仙女
翌日、
神殿に口論が起きていた。
仙女の一族が皆殺しにされたというものだった。
それを廃止派が行ったのだという口論だ。
デュークは殺せていなかったが。
ーお前には適切な罰を受けてもらう。ー
ーどこに証拠があるのだ!ー
ーお前の派閥の目標達成のためだ。ー
御堂で口論を起こしていた。二人を眺めているもの。
デュークとカリナだ。
くだらない口論は、言っていることがよくわからない。
無理やり感が強すぎるのだ。
呆れていた。というよりどうしていいかわからなかった。
ー一族のためにも新たにお仕えする者を決めなければいけない。
一族の管理もわたくしが・・・。ー
「なぜ一族の管理をお前がするのだ。お前は一族よりも偉いのか?」
「貴様・・」
「第二十七仙女、ビクトリアの息子だ。
花開く、この季節に現れること光」
花開く。この季節に現れること光は一族に伝わる呪文であり、神殿高位の神官と家族しかしらないはずなのだ。
ー一族の呪文・・・。ー
「我らは廃止を求める。仙女がいなくても神殿は回っている。
よって非常事態以外、仙女を出すことを禁じる。」
一族の言葉は絶対。
一瞬にしてその場を収めてしまった。
カリナはその時、唖然としていた。
一瞬にして終わってしまったから。
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