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第四章 1.妖精
妊娠がわかってからは、ほぼ部屋に閉じ込められていて、ちょっと不満げなカリナであった。
「デューク様、庭園に行きましょうよ~。」
「だめだ、おなかの子になにかあったらどうする!!」
ー侍女の身分ですが申し上げます。
逆に動かなすぎるとおなかのこに影響します。お二人でいれる時間があるときには外出を許してもらえないでしょうか。ー
「そうよ!」
「そうなのか。なにかあったらすぐに言うんだぞ!」
「はい。」
一番はしゃいでたのは、久しぶりに二人で庭園を歩けることに喜んでいたデューク様だったが。
「この花綺麗~部屋に飾ってもいい?」
「いいぞ。」
危ないこと以外はなんでもカリナの言うことをかなえようするデュークを見て側近は変わったと思った。
前はあまり笑顔を出さなかったのに、今は自然に笑顔が出ている。
せめてお二人でいるときだけでも自由に過ごして欲しいと願う側近であった。
[綺麗な人~。]
「??」
「こんにちわ。花の妖精。」
「花の妖精!!」
[そうだよ。この子が皇太子殿下のお嫁さんなんだね~。
いつもお花を大切にしてくれてありがとう。
祝福を上げる♪]
妖精はカリナの体にふれ、祝福を与えてくれた。
「ありがとう。」
[どういたしまして!]
祝福
された瞬間力が沸いたような気がした。
「妖精ってなんですの?」
カリナは聞いたこともない妖精について話を聞くことになった。
まず、七つの種類の妖精がいることを教えてくれた。
海・大地・空・森・花・氷・火の七つだ。
妖精からの祝福はとても貴重なことだという。皇族は祝福を受けやすいらしい。初代皇帝が七つの妖精王の祝福を受けていたから。
デュークは海・空の二つだという。
今の皇帝陛下は氷。
デュークの保持している二つの祝福は妖精のであり、妖精王ではないのであまり凄くはないらしい。
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