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第四章 9.デュークの嫉妬
あれから三日間カリナは眠り続けた。デュークは政務をやりながら常にカリナのそばに居た。
「デューク様...」
「カリナ!!体調は大丈夫?えっとご飯を・・。」
「大丈夫です。あの私たちの子は?」
「あれからは、元気に過ごしてるよ。」
「名前は?」
「イアン・デンス・フォード。イアンだよ。」
「いい名前ですね。デュークみたいに優しくてカッコいい子に育って欲しいです。」
「俺たちの子はこの世で一番素晴らしい子になるよ。」
「負けないようにしなきゃですね。」
そう話しながらも、子供が無事産まれた幸せをかみしめてた。
カリナは乳母を付けずに自分の手で育てていた。
イアンはデュークの黒い髪とカリナの紫の瞳を受け継いでいた。
カリナは可愛さに悶絶してたが。
そしてデュークは段々不機嫌な日が多くなった。
「最近なんか悪いことがあった?」
「えっ。」
「眉間にしわがよってる。」
「絶対怒らないでね。」
「うん。」
「イアンに嫉妬してる。」
「えっ。」
「イアンはいつも一緒にいるのに、俺とカリナがいるときでさえ、泣き始めてカリナ取られる。」
言ってることは幼稚園児のようで、カリナはデュークが子犬に見えて笑ってしまう。
「甘えん坊なデューク!!
イアンはデュークの息子なのに、息子に嫉妬してるの。
そういってくれて嬉しいわ。今は二人の時間が少ないけどその時間を大切にしようね。でもねデュークこの世で一番愛してるのはデュークだからね。」
それからデュークは恥ずかしさで顔が真っ赤になるも、朝侍女が起こしに来たときはカリナは抱き枕状態だった。
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