閑話 各人のステータス

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閑話 各人のステータス

 骸骨ジェイク「おう、ユートっつったなオマエ、何か聞いときたいことあるなら今言えよ、教えてやるからよ」  一ノ瀬優斗「あの、レディアさんっていっつもあんなにキツイんですか?」  骸骨ジェイク「そりゃオマエ、いくらドワーフとは言え女だてらに鍛冶で『名工』んなるくらい打ち込んでんだからよ、そりゃ芯がしっかりしてんの当たり前だぜ。ニホンと違って強くなきゃやってられんよ」  一ノ瀬優斗「レディアさんドワーフなんですか……てっきりドワーフって男しかいなくて髭モジャで背のちっさい種族かと思ってました」  骸骨ジェイク「レディアの前でそれ言ったら、オマエの口ん中に銑鉄流し込まれるぞ。流石に死にたかねえだろう、やめとけよ。  んで、それだけでいいのかよ。聞きたい事は」  一ノ瀬優斗「色々聞きたいことはあるんですけど……まず、ステータス、どんな意味があるんですか」  骸骨ジェイク「そうだな、オマエのステータス見ながらちょっと解説してやっか」 【基本】(名前)一ノ瀬優斗 (年齢)18歳  (種族)人間(異世界人) (所属流派)なし (名声)0 (悪名)0 (統率)■■■■■53, (武力)■■25, (政務)■■■■■■■72, (智謀)■■■■43, (魅力)■■■■■■■■89, (野望)■15, 【技能】最高が◎4つ  歩兵       開墾 騎馬◎      建築◎ 鉄砲       鉱山 水軍       算術◎◎ 弓術◎      弁舌◎◎◎ 武術       礼法◎◎ 軍学       茶道 忍術       医術◎ 【カード】 《称号》 《個人戦》剛弓 銭投げ 鬼逆撫で※1 《合戦》火矢 力攻め 火攻め 挑発 鼓舞 連携 《その他》高僧人脈 商工人脈 徳政令 母性本能くすぐり※2 【列伝】 『チキュウのセイレキ2006年生まれ、ニホン国アヤタマ県の私立光栄学園3年生。部活は文芸部で、部長を務める。端正な顔立ちと穏やかな仕草で、一部の女生徒に絶大な人気を誇った。少々異性関係で問題があり、悩んだ両親によって本人に知らせることなく異世界に修行に出される。本人の不在期間は留学、長期に渡った場合は転校という名目になっている。元の世界に戻るにはどの道でも良いが「天下一」の称号を得る必要がある』 ※1全ての女性の庇護欲を2倍に上げる。いいことばかりじゃない。〖独自〗 ※2相手が平常心を保てないくらい逆撫でし、攻撃を自分一人に集める。その間防御力が剣豪並みになる。〖独自〗  骸骨ジェイク「まずステータスの【基本】ってとこだが、(名前)(年齢)(種族)はまあわかるよな。(所属流派)ってのは個人戦の武器の流派って意味だ。個人戦の得物は剣、槍、弓、鉄砲、鎖鎌、苦無、徒手ってなってるんだが、それぞれに流派があってな、その流派のことだ。同門だと親密になりやすいぜ。得物は好きに替えられるが、その得物にあった秘技がないと通常の攻撃しかできないぜ。流派ごとに色んな秘技カードがあるから、それ取得するために流派に入るんだぜ」  一ノ瀬優斗「僕は弓の秘技カード持ってるから、弓使った方がいいんですかね」  骸骨ジェイク「弓は近接されっと攻撃できねえ弱点と、剣や槍に比べて攻撃の手数が少ねえからな、その代わし、あんま攻撃力が武力に左右されないってのは利点かも知れねえな。まあ長所短所天秤にかけて選びゃあいいんじゃねえの」  一ノ瀬優斗「僕は武力25しかないから、弓でいいんですかね」  骸骨ジェイク「オマエ固有の特技が弓だと生かせねえ気もするが、どうだろうな。  ほんで(名声)(悪名)だが、まあ読んだまんまだ。何か秀でたことして名が通れば(名声)が上り、ヒデーことしてりゃあ(悪名)が上る。(名声)が高いとあんま会ってくれねえ貴族だのにも会えるし、好意的になる奴もいる。ただ、隠密任務なんかは無理だな。(悪名)はやべー奴って名が売れるってことだ。オマエの悪名上がったとしたら、オマエの顔見たら避ける奴続出だな。まあチンピラや小悪党には絡まれずに済むかもな」  一ノ瀬優斗「名声高くなるって、どの程度上がるんですか」  骸骨ジェイク「そーだな、レディアのステータス見てみるか」 【基本】レディア (年齢)21歳 (種族)ドワーフ (所属流派)なし (名声)53 (悪名)0 (統率)■■■■■■63 (武力)■■■■■■■78, (政務)■■■■■57, (智謀)■■■■■52, (魅力)■■■■■■68, (野望)■■■■■■■78 【技能】最高が◎4つ 歩兵       開墾 騎馬       建築 鉄砲◎◎◎    鉱山◎◎◎◎ 水軍       算術◎◎ 弓術       弁舌◎ 武芸◎      礼法 軍学◎      茶道◎ 忍術◎      医術◎◎◎ 【カード】 《称号》職人 熟練工 名工 ??? 《個人戦》??? ??? ??? 《合戦》早合 三段撃ち 狙撃 一斉射撃 熱湯 落石  《その他》侘び寂の心 忍び足 早駆け 砂鉄採集 鉄穴流し 火薬調合 製鉄 エミナ伝※3 セイナ伝※4 トモ伝※5 鉄砲制作 加飾技法 農具向上 ??? ??? 【列伝】 『オエーツの町の鍛冶屋。『名工』の称号を持ち、刀剣、鉄砲、農具、生活刃物と何でも打つ。殆ど鍛冶場に籠り切りで、たまに砂鉄採集や薪炭の購入に出るときに骸骨亭で良く姿を見かける。何故鍛冶不毛のオエーツの町に居付いたのかは、彼女が過去を語らないため謎である』 ※3 ※4 ※5 刀鍛冶の技法   一ノ瀬優斗「凄い、名声が53……」  骸骨ジェイク「レディアは『名工』持ちだからな。その職業なり何なりで、称号カードを得るとその分名声が上る。鍛冶の分野なら、『名工』の上は『天下一鍛冶』しかねえ。レディアがどんだけ鍛冶の道に精進してきたかわかるってもんさ。この町で鍛冶屋のレディアを知らねえ奴はいねえし、ここオエーツの町に立ち寄る隊商も、レディアの打った刃物は良い値で買って次の町で売ってるぜ」  一ノ瀬優斗「やっぱり基本ステータスが高い方がいいんですかね。僕もレベルアップすれば基本ステータスも上がって、ひとかどになれるのかな……」  骸骨ジェイク「あー……悪いな、この世界にレベルアップは無いぜ」  一ノ瀬優斗「ええ? じゃあステータスクソザコな僕って、天下一なんて無理じゃないですか……」  骸骨ジェイク「まあそんかわし、経験を積むことで技能レベルが上がるぜ。技能の最高は4だ。まあ極まれに技能レベルが5まで行く奴も居るらしいがな。技能レベルが上がると、それに応じてカードが手に入る。この世界だと基本ステータスよりも技能レベルとカードがモノを言うんだぜ」 一ノ瀬優斗「カードって、結局何なんですか」  骸骨ジェイク「オマエも哲学的なこと聞くね。この世界の理だからそういうもんなんだよ、ってのが本当のとこだが、そうだな、技術のコツの具現化、みたいなもんかな」  一ノ瀬優斗「???? どういうことですか?」  骸骨ジェイク「レディアのを例に取ると、エミナ伝とかセイナ伝ってのは、それぞれエミナの町、セイナの町に伝わる鍛冶の技法さ。レディアはそれぞれの町に伝わる鍛冶の技法のコツ、奥義を会得したんだ。それがカードって形で示されてるのさ。他のカードで言えば早合とか三段撃ちってのは合戦カードだろ? ありゃ自分が部隊指揮官になって部下を率いた時にどれだけその部隊にその戦法を取らせるコツ、ノウハウを持ってるかってのを現してるんだ」 【基本】ジェイク (年齢)???歳 (種族)骸骨騎士 (所属流派)トーヨスライ流 (名声)0(悪名)5 (統率)■■■■■■■■83 (武力)■■■■■■■■89 (政務)■■■■■■63, (智謀)■■■■■■■■88, (魅力)■■■■■■69, (野望)■■■■■■67 【技能】最高が◎4つ 歩兵◎◎◎    開墾◎◎ 騎馬◎◎◎◎   建築◎◎ 鉄砲◎      鉱山 水軍       算術◎◎ 弓術◎◎     弁舌◎◎ 武芸◎◎◎◎   礼法◎◎◎ 軍学◎◎◎    茶道◎◎◎ 忍術       医術◎◎◎ 【カード】 《称号》??? ??? ??? 《個人戦》強襲 連続斬り 独妙剣 八神剣 羅刹 傷薬 止血 ??? ??? 《合戦》火矢 強弓 早合 連携 騎馬突撃 騎射突撃 ??? ??? ??? 《その他》侘び寂の心 高僧人脈 商工人脈 徳政令 徴兵 ??? ???  【列伝】 『オエーツの町の酒場兼宿屋〖骸骨亭〗の店主。過去は全く語ろうとせずに謎に包まれているが、現在は気のいい店主としてオエーツの町で親しまれている。面倒見が良い。骸骨だが女好きが玉に瑕。しかしタマはない』 骸骨ジェイク「だから、今俺はしがない酒場のオヤジだが、昔取った杵柄で、色んなコツを持ってるのさ。ま、今一番欲しいのは料理のコツなんだけどな」 一ノ瀬優斗「骨だけに」 骸骨ジェイク「そいつぁレディアに聞かれたらツッコミがなってねえぞナヨチンが! って怒鳴られてるぞ、気をつけろ。  でまあ、技能とカードの方が基本ステータスよりも重要だつったけど、基本ステータスが高い方が技能を習得しやすい、って残酷な現実もあるんでな、悪いな」  一ノ瀬優斗「ジェイクさん、凄いですね……本当にどこかの領主やってたんじゃないですか……」 骸骨ジェイク「俺も死んで何年も経ってるベテラン骸骨なんで、昔のことは覚えてねえよ。名声や悪名も時間が経つとどんどん下がってくぜ。  あ。そうそう、俺ぁ一応トーヨスライ流って剣の流派に属してるぜ。もしオマエがまかり間違って剣を得物に選んだら、八神剣や羅刹ってトーヨスライ流の秘技、教えてやってもいいぜ」 一ノ瀬優斗「本当ですか!」 骸骨ジェイク「ああ、嘘は言わねえよ。ただし、俺に手合わせで勝たねえと教えられねえが」 一ノ瀬優斗「……無理じゃないですか」 骸骨ジェイク「ま、その気になったら言って来いよ」 【基本】ジェニー (年齢)??歳 (種族)ラミア (所属流派)???  (名声)8(悪名)3 (統率)■■■■■■62 (武力)■■■■■■■71 (政務)■■■32, (智謀)■■■■■■■72, (魅力)■■■■■■■78, (野望)■■■■■■68 【技能】最高◎が4つ 歩兵◎◎◎    開墾 騎馬       建築 鉄砲       鉱山 水軍       算術◎ 弓術◎◎     弁舌◎ 武芸◎◎◎    礼法 軍学◎      茶道◎ 忍術◎◎◎◎    医術◎ 【カード】 《称号》??? ???  《個人戦》忍犬の術 魅了※6 傷薬 ??? ??? 《合戦》火矢 強弓 伏兵 神速 陥穽 引き込み ??? 《その他》忍び足 早駆け ??? ??? 【列伝】 『オエーツの町の酒場兼宿屋〖骸骨亭〗の臨時店員。それ以外の時期はブラブラしていて、クーガ傭兵団の根城に近いメックの町などで姿を見かける。気に入った客には気合いの入ったサービスをするので、オエーツの町に立ち寄る隊商の間では名が売れている』 ※6敵に巻き付き魅了し、敵の動きを止める〖独自〗 骸骨ジェイク「ジェニーの名声ちょっとあるのは、まあお相手した男達の評判だろうな。 多分ジェニーはクーガ傭兵団の出身だな。 この世界の傭兵団ってのは、ニホンで言うニンジャに近いものがあるぜ。基本は独立してるんだが、どっかの領主に従属して、そこの裏仕事やってるって傭兵団も多い。忍術ってのはそうした諜報だの闇討ちだのって技術だぜ。 傭兵団の収入は従属してる領主からの報奨金か、隊商の護衛だったりするから、まあ身に付けて悪いって技術でもねえよ」 一ノ瀬優斗「何なんですか忍犬の術って」 骸骨ジェイク「何か突然どっかかから戦闘仕込まれた犬が襲い掛かって来るんだよ。ずっと(まと)わりつかれたりはしねえで一撃入れたらどっかへ逃げてくんだ。正直相手にすると面倒くせえ秘技だな」 一ノ瀬優斗「……この世界には……魔法ってないんですか……」 骸骨ジェイク「魔法って技術体系はねえな。まあカードの中には魔法みてえなものもあるけどよ。どっかの傭兵団が使う紅蓮の術とか雷爆の術とか、ここの領主が使う毘沙門天なんかもそれに近いかな。あと剣の秘技でも斬撃を飛ばすみたいな奴もあるぜ」 一ノ瀬優斗「…………ステータスで……??? ってなってるの……は……」 骸骨ジェイク「そりゃオマエ、自分のステータス全部見せる物好きはそうそう居ねえって。相手の全ステータス、全カードを見たけりゃ相手を叩きのめして気絶させてからじっくり見ねえとな」 一ノ瀬優斗「……」 骸骨ジェイク「あと、何か聞いときたい事あるか?」 一ノ瀬優斗「…………」 骸骨ジェイク「何だよ、寝ちまったのかよ。しゃーねーな全く。 おーい、レディア! そろそろカンバンだ。 この坊ちゃんお前が責任もって連れて帰れよ」
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