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秘密の地図
「はぁ…はぁ…急がなきゃ…」
今日は、日曜日
同級生と3人で公園で遊ぶ約束をしていた
「ねぇ!見て見て!」
そう言って、公園に飛び込んできたのは、心菜
小学3年生の女の子だ
「何?何?」
心菜の話に1番に飛び付いたのが、同級生の柚希
「柚くん、これ見てよ!」
心菜が1枚の紙を広げると、柚希と2人で覗き込む
「これは…?」
柚希が言うと
「宝の地図だよ!」
と、心菜が答えた
「えっ?」
その地図には、ある一点にフクロウの絵が描かれていた
「昨日の夜、ジィちゃんの部屋で見付けたの!」
その時、
「おはよう!」
挨拶をしながら、もう1人の男の子が近づいてきた
「おはよう!みーくん」
「はよー」
みー君と呼ばれた彼の名前は、湊音
彼も、2人の同級生で3人は大の仲良しなのだ
「ちょっと、湊音もこれを見てみろよ!」
「なんだよ」
「心菜が宝の地図だって言うんだけど…」
「うん!ジィちゃんの部屋で見付けたの。」
湊音も一緒に覗き込む
「あ~、このフクロウの場所に何かがあるって事?」
「何か!じゃなくて、宝だよ!」
「ん~、なんか怪しいけど…」
そう言ったのは、1番最後に来た湊音
「じゃあ、これから行って確かめようぜ。」
柚希が湊音の意見も聞かずに、そう叫んだ
「さっすがー!柚くん、そう来なくちゃ!」
心菜も乗り気で答えた
「仕方ないな…行ってみるか!」
「やった!みーくんがいれば、心強いね!」
湊音は、学年の中でもトップを争う成績で、頭が良いのだ
「この地図が示す場所はどこ?」
湊音が心菜に問いかける
「ん~この地図の場所からすると、多分…私の家の裏にある山だと思う」
「あ~確かに!この木の位置とか、そうかもしれないな」
横で地図を見ていた柚希が言った
「場所が分かっているなら、早く行こうぜ!」
「なんだかんだ言って、みーくんも張り切ってるじゃないの」
心菜が小声で呟いた
「何か言った?」
湊音が振り返って問いかける
「ううん。言ってないよ。急ごう!」
心菜がそういうと、柚希と湊音が走り出した。
「山まで、競走しようぜ」
「おう!」
あっという間に2人が遠ざかっていく
「ちょっと、待って~」
その後ろを心菜が追って行った
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