一 店長と猫

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ

一 店長と猫

 店長と猫。これが私の感想です。店長と猫。私はコンビニでアルバイトをしています。この店にはある特殊なお客がいる。それは「おみそ」である。 「おみそ」とは店に出入りする子猫である。名前の由来は大晦日にコンビニの前に現れたことと味噌の様な毛色がとても愛らしく素敵だった。だからコンビニのみんなは「おみそ」と呼んでいる。「おみそ」嬉しいだろうか。そんな子猫とわれらの店長のお話である。  僕はこのコンビニでアルバイトを始めて一年が経つ。大学に通いつつ、生活費や交友費などを貯めるために週4日、5日は働いていた。バイト先にはいつも静かな店長がいる。店長はいつも無口でバイトの中では少し怖いと思われているが、僕はそうは思わない。何故なら店長はおみそになつかれている。それに不思議がる人もいるが私はちっともそうは思わない。シフトに入る時間帯に店長はよくおみそと戯れている。おやつもあげている。表情は豊かになる。おみその事をよくわかっているのは店長かもしれないが、店長のことをよくわかっているのはおみそかもしれない。そんな二人の世界はとても入りがたい温かい空間である。ある日のことで店長がいつもの時間でなくやや遅く来た。そのときのおみそはいつもの時間に来ない店長に対しやや冷たかったように感じた。そんなおみそと店長の話。だったらなぁ。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!