26人が本棚に入れています
本棚に追加
『蒼太くん…そのアザを見せたくなくてセックスしなかったの?』
「はい…恥ずかしいでしょ?場所が場所だし、ハート型なんて…タトゥーならまだしも生まれつきだし」
『クスクス…そっか、俺にとっては煽りそのものだけどな。でもそのおかげで今まで誰も知らない身体に触れられた。感謝しかない』
「本当におかしくない?イヤじゃないんですか?」
『うん…好き。俺の為みたいで…ヤバ…ニヤケが止まらない。絶対、誰にも知られないで、見せるなんてもっての外。本当は写メ撮って待ち受けにでもしたいけど我慢する。見たくなったら蒼太くんを剥くから…』
ちゅ…とうなじにキスをくれる。
『明日のデート…中止かも…』
「え?予定ありました?」
『いや…今夜は離れたくないから泊まっていい?ハーパンとTシャツ貸して?』
「はい…でも僕の小さいかも…」
『彼シャツ…萌えるだろ?』
「ふふ…琢磨さん…好きです。あの…今夜は…しないんですか?」
『ん…君に触れて、触れられて…充分だよ。必要な物もあるしね、次回の楽しみに取っておくよ。君との初めては大事にしたい』
僕たちは小さなシングルベッドで抱き合って眠った。
翌朝、目覚めるとコーヒーの香りに包まれる。
『おはよう、蒼太くん』
眩しい朝日を浴びて、リビングの窓際でコーヒーを手にするイケメン…僕の恋人。
「っ…お…おはようございます…」
『どうした?』
「っ…琢磨さん…カッコよすぎ…デス…」
『あー、もう!朝からめちゃくちゃにしたくなる!』
少し寝癖の着いた頭をガシガシする。
「琢磨さんがイケメンなのが悪い…」
『そう?そのイケメンを独り占め出来るのは君だよ?はい、コーヒー』
「ありがと…ゴザイマス」
『そうだ、昨日言いそびれてたんだけど明日から大阪出張で…一週間会えない…』
「え…うそ…」
『ごめん…俺だって寂しいよ?』
「そうですね、仕事ですもんね…」
『一週間頑張って帰って来たら、君を抱きたい』
琢磨さんが強く僕を抱きしめた。
「はい…待ってます。たまにはlimeでもいいから、連絡くださいね…」
『もちろん、電話もするよ。好きだよ…』
ちゅ…
その日は昼食までを共にして、琢磨さんは帰った。
一週間ぐらい会えなくても平気…
最初のコメントを投稿しよう!