最初から最後まで

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マジか…でも何で食事?僕は男だ、ゲイだけど… カワイイとは言われる。彼氏がいた事もある…キスも経験済み…でも…セックスはまだ… 数人の彼氏とそうゆう雰囲気になった事もある… けど…実は身体にすっごいコンプレックスが有って…見せられないんだ。 だからいつもキス止まり…そしてフラれる…の繰り返し。 【何だよ…ヤらせてくれないなら無理だな。俺の事何だと思ってんだ。顔がいいだけでつまんねぇ】 いいよ、つまんなくって…ヤりたいだけのヤツなんて要らない、別に全員、好きでも無かった。付き合えってしつこいから。 だってさ…あんなの見せて笑われるぐらいなら、フラれる方がまだマシだ。 別に傷にもならない。 キスは好きだから、その相手が居ないのは寂しいけどさ。 いつかちゃんと、俺から好きになって全てを曝け出せる人に出会いたい。 そう強く願った。 その夜、僕とイケメン三谷サンと喫煙所で落ち合い近くの個室居酒屋へと入った。 二人でビールを持ち上げ乾杯する。 『蒼太くん、お疲れ様。来てくれてありがとう』 「お疲れ様です、三谷サン。脅したのはあなたでしょ?誘ってくれてありがとうございます」 『ククッ、いいね。その猫みたいな反抗的な冷たい目』 「猫に失礼デス…」 『だよなぁ…猫はツンデレ。反抗的な目でも気が向けば膝に座ってくれる。君は?』 「…膝には座りません…」 『面白い、ツンデレじゃなくツンツンか?』 「面白くないデス…ご所望なら跨りますけど?」 俺は挑戦的な目でイケメン三谷を見つめる… アレ?真っ赤…? 何か間違えた? 「いや…すいません、冗談デス…」 『あのね…そうゆう事…冗談でも言わないでくれる?俺今、めちゃくちゃギュンってなったんだけど?』 ギュ?ギュン?キュンじゃなくて? 『どうしてくれるのさ…蒼太くん』 「すみません、三谷サン…」 『はぁ…謝られてもね…じゃ、俺の事、名前で呼んでくれたら許す』 「ヘ…あ…た、たく…ま…さん?」 『良かった。覚えてくれてたんだ』 イケメンが顔を崩して微笑む。 だってさ…貰った名刺…ずっと眺めてたから。
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