前編

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前編

 ここに青年が居る。昼間の公園で一人の青年が居る。青年は特に普通である。友人も親しい知人も普通に居る。  ただ、青年は無職であった。遊んでいる毎日である。青年は今日は一人の時間を持っていた。特に何もしない。青年は青空を見つめている。  そこに、猫がやって来た。  ニャー。  青年は猫に目線を移して可愛いなあと思った。青年はベンチに座っている。猫がニャーと鳴く。青年は猫を撫でようと手を伸ばした。 「さわるんじゃないニャン」  なんと猫が言葉を話した。  青年はびっくりしてかたまる。青年は猫を撫でようとした手を引っ込める。 「遊んでいる場合ではないニャン」  青年はあまりの衝撃に周りを見回す。  それから。 「お前? 猫なのに話せるのか?」  青年は恐る恐る猫に言った。 「ダメかニャン?」 「いや……ええ……?」 「いいかニャン? お前の命はあと三日ほどだニャン」  なんと青年は猫から余命宣告ならぬ、余命ニャン告を受けてしまう。 「え?」 「お前の命はあと三日だニャン!」
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