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座敷わらし
ゆっくり開けるとそこには……。
絵本に出てくる小人みたいに小さなツルツルの頭でっかちな生き物が花柄の布を巻いて後ろ向きでお尻を振って踊っていた。
びっくりし過ぎると声が出ないんだな。僕はこのへんてこな出来事が本当なのか確認する為に両手で目を擦ったり頬っぺたをつねったりしたけど、その生き物ははっきりと僕の目に映っていた。
そいつは相変わらずお尻を振って踊りながらくるりと僕の方を振り返った。
その姿は絵本の小人や妖精みたいに『かわいい』とは程遠かった。すこしつり上がった小さい目と、上向きの尖った鼻、小さい口に薄いくちびる、どちらかと言えば微妙なご当地キャラみたいだ。
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