NEWグッド・ジョブ媚薬 2部 天敵

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ジュディはホッとしたような顔して 言うと亮は次の事を考えていた。 「誰かお客さんとしてプレステージ に行ってもらいましょう」 「はい」 ジュディが返事をするとそこへ ドアがノックする音が 聞こえると長いストレートヘアで 黒いスーツ姿の女性が入って来た 「社長、書類が届きました」 「ありがとう」 その女性は笑顔で亮に挨拶をした 「松平さん、今度私の秘書になっていただいた。岡本さんです」 「はい、松平です」 亮は立ち上がって挨拶すると 岡本は会釈をして、隣の部屋に行った 「亮」 智子は笑って亮のわき腹を突っついた 「はい?」 「岡本さんは一葉学園出ていて、 5カ国語が話せて有能な人なのよ」 ジュディが書類を開きながら言った。 「5カ国語話せると有能なんだ・・・」 亮は腕を組んで独り言を言った。 「亮、何か言いたそうね」 「いや、彼女がどこまで有能か知りたい」 亮は智子の目を見て言った。 そしてジュディがその書類に目を通すと亮の前に置いた 「一葉学園ですかお嬢さん学校ですね、いいなあ私も憧れたわ」 智子が言うと亮が三島の事を思い出した 「三島さんも一葉ですね」 「そうね、一葉学園は美人が多いわね」 亮は智子に生返事をして目の前にあった ページをパラパラとめくりジュディに聞いた 「ジュディこれが福岡店の計画書?」 「ええ」 「今度は僕も仲間に入れて欲しい」 「本当?」 「はい」 ジュディは満面の笑みを浮かべて裕子を呼んだ。 「雨宮裕子さん銀座店にこのまま残ってください」 「はい」 裕子は嬉しそうに笑って亮の 顔を見ると亮はジュディを誘った 「続きは今夜食事でもいかがですか?」 亮が珍しく食事に誘った 「ええと、大丈夫よ。8時過ぎなら」 ジュディは手帳を見ながら返事をした 亮は不安そうな顔をしてみている智子と裕子に向かって微笑んだ。 「あはは、お二人も一緒です」 「わあ、やった!」 亮と智子は会社に戻る電車の中で聞いた。 「亮、仕事する気になったのね」 「ん?」 「だって、やる気無かったじゃない」 「うん、無かった」 「もう大丈夫ね」 「ええ、今度の仕事面白そうだから」 「うふふ、みんなに連絡しなきゃ」 「みんなに?」 「そうよ、みんなに」 ~~~~~~ その頃 六本木のSTRAIGHTでは 「どうだ名古屋の方は?」 「順調です、向うの戦略のミスで 我々が広告宣伝をしなくても 高級美容室の地位を高めてくれましたからね」 日坂が神妙な面持ちで一文字に報告をした 「学校の経営者同士だが向うには君のように 全国展開の運営ノウハウが無いからな」 「まさにその通りです」 「今度は博多だ。たのむぞ」 そう言ってマテリアの出店計 画書をペラペラめくった 「はい、もうすでにマテリアの近辺に物件を探させています」 「ああ」 日坂は頭を下げて席を立った 「では、失礼いたします。一文字社長」 入り口のドアが閉まると 一文字はインターフォンで秘書を呼んだ 「こっちへ来てくれ」 ノックと共にドアが開くと秘書に聞いた 「あいつはどうしている?」 「はい、今週から正式に」 「そうか、じゃあもうすぐだな」 「今夜8時にあそこへ呼んでおいてくれ」 「はい、私は?」 「お前も一緒だ。一恵」 「はい、ありがとうございます」 一恵は嬉しそうに笑った ~~~~~~ 四人は亮の父親が経営する銀座にある 焼肉店銀遊亭に8時過ぎに揃った。 「ひさしぶりね、こんなに集まったの」 智子が手を叩いた 「そういえば葉子さんどうしているかな?」 亮は智子に聞くと智子は答えた。 「内村社長の秘書で鍛え上げられているわよ」 「凄い出世だよね、葉子ちゃん」 裕子が焼肉を美味しいそうにほうばった 「そういえば亮、内村社長と銀座にも行っていないの?」 ジュディが亮に聞くと亮は何か思いにふけったように言った。 「ええ、なんか飲みたくなかったですね」 「うふふ、バーンアウト状態なんだね」 ※バーンアウトはアスリートに多く見られる 燃え尽き症候群と言われる症状 「そう言うわけじゃないですよ」 「じゃあどうして、今まで仕事していなかったの?」 智子が聞いた。 「なんかわくわくする事が無かったからかな・・・」 「今度は?」 「なんか感じるんです、凄い事がありそうな気がする」 「そうね。うちの会社の情報が漏れているのは事実だわ。 それは事件だけど」 智子は笑った。 「ジュディ、各店舗から名古屋出身の 技術者さん探してください」 「ええ、昼間言われてそう思ったわ。 いてくれると良いのだけど」 「プレステージは現地採用、こっちはあくまで 出向を押し通して高級感を持たせましょう」 「はい」 ジュディは亮のたくましさに今まで以上に惹かれて行った ~~~~~~~~ 六本木MタウンにあるホテルRの 45階のレストランに一文字大介が 東京の夜景を見ながらグラスに ワインを注ぎ飲んでいた。 そこへ三島玲菜と新村一恵の二人が入って来た 「失礼します」 「おお、お疲れさま」 二人は一文字が座っているテーブル席に座り足を組んだ そのすらっとした足から見える ガーターベルトはどんな男でもそそりそうな 光景だった 「玲菜、DUN製薬の方はどうだ?」 「はい、順調に」 「誰か良い男いたか?」 玲菜はちょっと考えていた。 「いいえいません、でも・・・」 「なんだ?」 「何も仕事をしない男が係長なんです。しかも若くて」 「あはは、どうせお偉いさんの親戚か何かだろう」 「うふふ、そうですね」 玲菜は緊張が解けたように笑った 「さて好きなもの頼んでくれ、今日は玲奈の就職祝いだ」 そう言って大介は好きなものを注文するように進めた 注文された料理が運ばれてくると 「それで、上司の方はどうだ?」 「能力も無いのに部長になった今井は舞い上がっていて はっきり言って役立たずです」 「あはは、じゃあ情報は取り放題と言う訳か」 「はい」 玲奈はそう言って1枚の紙を一文字に渡した それを見た一文字はニヤニヤと笑った。 「ほう、これが糖尿病治療薬の売り上げか?」
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