除霊始めました。

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 それで翌朝、草刈さんを呼んで屋根裏に人が住みついていたと話した。  草刈さんは随分驚いていたが、女は身寄りも行きどころもないらしいから草刈さんがしばらく面倒を見ることになった。 「まぁ、お祓いとはちょっと違ったけど解決してよかったよ、本当に」 「お祓いもしたもん」 「そうだね、太郎ちゃんよく頑張ったよ。格好よかったよ」 「むう。そうだ、草刈さんこれ見える?」 「瓶? 何かいれるのかい?」 「見えない? 小さいの」 「なんだろうねぇ。老眼ではないと思うけどね」  それで土御門神社には太郎にしか見えない巻貝が住み着き、瓶に入れられた葉っぱがたまにパリパリと自動的に欠けていく姿が見られるようになった。 「でも俺がお祓いしたんじゃないじゃん」 「ちゃんと祓っただろ、そのカタツムリ」 「瓶に入れただけじゃん」 「お前にしかできないことだよ」 「やっぱり皆で俺をからかってるんでしょう?」 「信じるかどうかはさておき、解決はしただろ。女の人見つけたしな」 「う、うん」  太郎はまた随分腑に落ちない顔をしていたが、それからしばらくしていつもより大分安い金額が太郎の口座に振り込まれた。  ともあれ太郎が初めて自らの手で納得できる金を稼いだのだからそれはとても有意義なことだ。 了。2ad2f422-8f7f-4e22-9f6a-d79a34587bbe 8541d41a-a994-40c0-bca3-3e9729ae3ed6
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