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「鏡ちゃんのここは正直だ」
「あっ」とわたしの濡れそぼるそこをいじくる達己。の意地悪。「駄目ぇ……指でなんかいきたくない……達己のペニスが。達己のペニスをここに……ぶちこんでよ。あなたのスペルマをわたしに注ぎ込んで……!!」
わたしの頬をそっと撫でるあなたは、「よく出来ました」
達己とのセックスは外で行われる。理由。淫らな建物に入る場面を目撃されたら厄介だから。
こうして達己に抱かれるのは十年ぶりであるが、やはり、彼の、セックスは、最高だった。容赦なくわたしを導き、容赦なくわたしを狂わせる。
(気持ちいい……!!)
家庭では味わえない快楽がわたしを蝕む。達己と行為に及ぶのは再会してから二回目。けども彼は、もう――わたしのことなんざ知り尽くしている。
いきやすくて感じやすいわたしのことなんか。
「鏡ちゃん……また、いった?」最中のゆえ、闇夜に響くウィスパーボイス。「……感じやすいからだも相変わらずだ……ふふ。ごめんね鏡ちゃん……無理だと言っても絶対にやめないよ?
きみのなかにおれの精液をぶち込んでやる。
注いで注いで注ぎまくって……そんでおれのことしか考えられなくしてやる。いま、このときだけ」
最後の台詞に悲しみが混ざって聞こえたのは気のせいではないだろう。互いの欲に溺れる――わたしたちは怪物。
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