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あなたには忘れられない男はいますか?
私には一人いる。
そいつを思い出すと自然と身体が熱を帯びる。
スッと細められた目から見下ろされると、身体が疼く。
『はぁ…待って…』
顔のラインに沿って触れてる手に熱を感じる。
『お前の待っては…もっとだろ…』
唇が近づきそうな所で止めて、右の広角だけを上げて意地悪に笑う。
『して欲しかったら、ねだれよ』
『おねがっ…い…キス…して』
顎から頭の後ろに手回し強引に頭を持ち上げられ、激しくキスをする。
男からタバコと香水の混ざった、独特のこの匂いにクラクラする。
頭も心も身体も全部ぐちゃぐちゃにかき乱して魅了する。
私にとっての麻薬。
この男が頭にいるから本気の恋愛は出来ない。
解放されたい…
あの腕に戻りたい…
この葛藤に惑わされる。
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