前書き

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前書き

こちらは楽天ブログで公開している日記の一部です。 HTML制限の厳しい楽天ブログでできる変則的な表示をしており、最近の傾向からすると読みにくいなと感じるようになりました。 ですので、見やすいように文面だけこちらに移植することにしました。 文章の推敲はしません。正直、ちょっと見直すだけの心の余裕がありません。 当時の心境に戻ってしまうからです。 産後、ふつうを装っていました。 本来、つらい経験は口に出したりして、感情を表に出さないとなかなか消化できないものです。 しかし、本来おめでたいことが不幸に終わった場合、特に同年代の妊娠できる女性に言い回ることができないのです。 妊娠時の服とかも、これをあげたせいで相手に不幸が起こったらどうしよう、という思いからすべて捨てるしかありませんでした。 まるで「不幸の病原菌」になったような気分で過ごしていました。 実は5年ほど心が壊れまくっていたのですが、それでも死なずにすんだのはブログに綴って心の整理を行いながら、読んでくれた方達がコメントを書き込んでくれて、大きく救われたからでもあります。 コメント欄まで見たい方はこちら→楽天ブログ「にるやかなや」 『お空に還ったノゾミちゃん』 https://plaza.rakuten.co.jp/nornnorn/diary/?ctgy=10    ❇︎ ❇︎ ❇︎  はじめに。 ワタクシ、子宮経管無力症であります。 流産体質で、フツーに妊娠期間が過ごせませんでした。 2006年8月29日、24週6日目に娘を出産しました。 体重が492gで週数にしてもかなり小さく、原因は 複雑な心奇形であると診断されました。 生後2週間目に心臓の手術を受けたものの、 術後の経過が思うようにならず、 39日目にお空に旅立ちました。 出産は本来、幸せなことでありますが、それだけに 不幸な結果となった場合の衝撃は計り知れません…。 通常、このようなケースは出産件数の1%だそうです。    ❇︎ ❇︎ ❇︎  長女のときも切迫流産で3ヶ月入院しました。 そのときは無事に出産できたため、まさか次の出産がこんなことになるとは思いもしませんでした。 はじめのほうは次女の症例が判明していないため、すごく能天気な内容です。 後半になるとかなり重たいものになっていきます。 出産は「生まれて当たり前」なことでは決してない、と思い知りました。 妊婦さんが命懸けで新しい命を育んでいる、無事に出産できるだけでも奇跡。 すこしでも妊婦さんに優しい世の中であって欲しいと願っています。 現在は女性の出産は、みな健康で栄養状態もよくなったために40代も当然となりつつあります。 しかし、確実に35歳を過ぎたあたりから確実に遺伝子のエラーが増え、そのぶん障がいをもって生まれる可能性も高くなるのです。 生まれた者の人権や、親への配慮が絡んであまり大声で叫ばれることはありません。 しかし、こういった体験は珍しい話ではないのは、自分が体験してみて、同じ境遇にあったひとたちが、はじめて「私も……」と口を開くことが多く、周囲にも想像以上につらい思いをしていた人が、あまりにもふつうに存在すると知ったからです。 出産の不幸な体験は、あまり語られることがありません。 本来おめでたいことに対して、不幸が存在すること、そんなことは知りたくもないし、こわい体験として伝え広めることが許されない雰囲気があるのです。 そんな体験をちょっとだけでも知っていただけたらいいなと思っています。 でも、本当はそんな体験なんてしないですむなら、本当にそのほうがいいと思うし、みな笑顔で幸せな気分で赤ちゃんを抱いていて欲しいな、と心から願ってるんですけどね。
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