お前は、誰だ?

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「このシチュエーションならば、猫は喋るぞ。不思議に思うな」  黒猫は尻尾をひこひこ動かしながら言った。  は?  何を言ってらっしゃる?  僕のきょとんとした顔を無視して、黒猫は言った。 「まぁいい。ところでお前に聞きたいことがある」  何だろうか?  黒猫は土管の上に堂々と居座りながら続けた。 「お前は、誰だ?フーアーユーだ」  わざわざ英語で言わなくてもいいだろうに。僕は答えた。 「僕は桝本剛。得舞利(エブリ)高校に通う2年で、部活はバスケ部。ちなみに彼女はいません。好きな人はいるけど…なかなか振り向いてもらえなくて。この間、その人と久しぶりに…」 「お前の恋愛談を聞いているのではない!」  黒猫はややイライラしながら、僕の話を遮った。
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