44人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
すぐに社内にいた警備員が駆け付けてきたお陰で元上司はその場で取り押さえられ、そのまま警察に逮捕された。
俺は被害者という事で一緒に署で事情を話す事になった。
そこで俺はとんでもない事実を聞かされた。
取り調べで洗いざらい話した元上司によると、奴は妻とカフェオレがいなくなったその日、家に来ていたのだ。
理由は当然、俺への逆恨みだ。
浮気が発覚した元上司は左遷先でも白い目で見られ退職。
挙句に奥さんとは離婚。
持ち家も多額の慰謝料で売ってしまった為、瞬く間にホームレスの仲間入りを果たした。
一方で俺は妻と寄りを戻して出世を果たした。
なんでアイツだけ幸せなんだ。
俺の人生を滅茶苦茶にしやがって……
完全なる逆恨みはやがて殺意へと変わっていった。
そしてある計画を思い立った。
俺が帰ってくるまで家に押し入ってやる。
その間に妻を犯し、目の前でその様子を見せつけてやる。
絶望をたっぷりと味合わせた後で殺してやる。
こうして、元上司は包丁を隠しながら家を訪れたのだった。
最初のコメントを投稿しよう!