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玄関のドアを開け真っ先に電気がついてるリビングへと走った。
ドアを開けると、そこにはキッチンで晩御飯を作ってる妻と何食わぬ顔でソファで眠っているカフェオレがいた。
「お、おかえりなさい」
妻は俺の帰宅に驚き、動揺していた。
「お前……今までどこに……」
不思議と怒りはなかった。
いや正確には少なからずあった。
何食わぬ顔で晩御飯を作る妻に………
だけど今は妻もカフェオレも無事に帰って来た事に胸を撫で下ろした。
妻は持ってた包丁の手を止め、俺の方へと顔を向けた。
「実はね……あの人が家に来たのよ」
「ああ、知ってる」
「えっ?」
「アイツが会社に来たんだ。刃物を持って俺に襲いかかってきたよ」
俺は今日の事を告げると、妻は急いで俺の元へと駆けつけた。
「身体は!?大丈夫なの!?」
「大丈夫さ。お得意の一本背負いで返り討ちにしてやったよ。奴は警察に逮捕されたよ。それで分かったんだ。奴が家に押し入ってお前を犯そうとしていたのをカフェオレが助けてくれた」
「そうよ。でもあなたが無事で本当に良かった」
妻はホッと胸を撫で下ろし、安堵の笑みをこぼした。
そして、ある真実を告げようと口を開いた。
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