嫌がらせ

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それから俺は妻と一緒に夕食を食べた。 久しぶりに妻の料理を食べたが美味しかった。 夕食後、一緒にソファに座り、コーヒーを飲みながら今後の事を話し合った。 「事情はどうあれ、お前が浮気した事実は覆す事はできない。壊れた信頼は修復する事はできないんだ」 そう言うと俺は妻の優しく手を握った。 「でもお前の俺とやり直したい気持ちは充分に理解できた。俺はそれに気付くのが遅すぎたようだ」 「あなた……」 「信頼が修復できないのなら、新しい信頼を作ればいい…………また俺と一緒に作ってくれるか?」 妻はまた涙顔を浮かべていた。 必死で堪えていたがやはり涙を流し、何度も何度も頷いた。 「うん……うん………よろしくお願いします」 「こちらこそ、よろしく」 俺達は再び抱き合った。 その時、ふと視線を感じた。 視線の先にはカフェオレが、自分のソファで香箱座りで眠っていた。 だけど俺は思う。 カフェオレは俺達を仲直りさせようと奔走したのではないのかと……
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