love is blind

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そんな憧れの同棲がスタートするも… 「上京記念に、デートしようか」 えっ!? 「うん!!する!!」 私はそう言った彼の言葉に、一気にテンションが上がった ここの所、ずっと仕事と引っ越しでデートしてなかったしねえ~… 「どこ行こっか!」 ワクワクしながら彼に聞く 「あそこ!」 彼の指さす先 「クレカ作ってくれる? そしたらお金借りられるから」 クレジットカードの入会カウンターだった うん… ねえ、それデート…? 私は笑顔を作ったまま放心した 彼と付き合ってからと言うもの、ツッコミどころが満載の日常で 心なしかツッコミの腕も上がったように思う だからこんな、そうそうな事では驚かなくなってきた 私彼となら漫才できるかもな… でも、現実の世界では漫才なんてやってる余裕はない 「またお金借りるの?そんなお金必要? もう嫌なんだけど… これから消費者金融も返して行かなきゃだし…」 そう言うと、彼はさっきまでのニコニコしていた顔から一転、眉を引き上げ、真剣な顔になった 「鈴宮もわかってると思うけど…これから家具家電も買わなきゃだし、後二十万くらい足りないんだよ?」 「うーーん… そんな必要かなあ…? もっと抑えられると思うけど…」 「何言ってんの!? 折角買うなら、良い家具家電欲しいでしょ!?」 気持ちはわかる すごくわかるよ でもそれ、私のクレカのお金でしょ…? その後、彼と一緒にクレカを作るも… 「暗証番号って何がいいんだろう?」 「誕生日とかでいんじゃね?」 「そっか、それもそうだね、そうしよー」 結局使う事はなく… 「家具家電は借りた消費者金融のお金でなんとかしよう」 「え…? わかった…」 クレカの使い方がいまいちわからなかった私は… 「じゃあ預けておくよ」 と、彼にクレカを渡しておいた 「そうだ、消費者金融のカードも預かっておこうか? 俺に毎月お金渡してくれたら払っとくよ」 「おー!助かる!ありがとう じゃあお願い!」 私の為に彼がなんでもしてくれるなんて… 家の契約もそうだけど… 消費者金融とかクレカとか正直難しい契約や、内容ばかりで、私の拙い頭では理解が追い付いていない 幸い、彼の言われた通りにしてお金は借りられたけど、未だにいまいちよくわかってなかったから、彼にお金渡しておけば難しい事はやってくれるみたいだから助かった… なんて思った それにこの頃の私は、自分の人生に消費者金融やクレジットカードの必要性を感じていなかったので、何処か他人事のように思っていて、そういう面倒事を抱えるのが嫌だったというのもあった 借金とは言え、自分の名義で借りている自分のお金なのに
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