後悔先に立たず(旦那視点)

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妻の弁護士から連絡があり、慰謝料は妻からの提示された額で合意をした。 せめてもの償いのつもりだ。 そんな時に足が遠のいていた取引先へと赴き、受付で彼女を呼び出した。 暫く待っていると担当していた彼女ではなく、彼女の部下の男性社員が急いでやって来た。 彼は若干、困った顔をしながらやってきて説明をしてきた。 「本来なら連絡しなければならない事案が発生して担当が私になりました。 急な事で申し訳ないです。補佐をしていたので、引き継ぎも完了しています。 御社にご迷惑をお掛けする事は無いように致します。申し訳ございません。」 彼はまくし立てる様に説明をした。 急な変更はあまり無いので、彼に聞いた。 「何かあったんですか?」 「いや…、その。」 「言いづらい事柄ならしょうがないのですが、少し気になって。」 「場所を移してお話ししましょうか。 ここで話せる内容ではないので。」 そう言うと少々狭いミーティングルームへと案内された。 彼は恥を晒すようですがと前置きをして急な担当変更を説明してくれた。
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