生き様

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生き様

答えに窮する 懐に懐かしい竹蜻蛉(たけとんぼ) 子供の頃、良く遊んだ。 作りもした。 親と子 月が、丸に近い半月であった。 折しも、理に叶う応えが分からず、私服を肥やす、越後屋ばかり、目の敵にする漢ありけり。 昨今の、大火の根源元を辿る。 夜道を歩く、酒を煽る漢、上手く喋れず、しどろもどろ。 もっとひどくなると、口から屁を吹かす様に、口元から、吐く息が、漏れ出て、ブスブス、ブーブー不満悪態喚き散らし、真昼間、寝床で休んでいると、喚き、奇声を発し、外から無遠慮にやってきて、下町の長屋では落ち落ち休めもせず、騒音となり、苛立つ思いをする。 周りが騒がしいのは、鬱憤が募る。 弱さではなく、金の為なのか??!? 猜疑心が募ると、穢れる。 疑惑より、現実的に、弱い者に拳を振り上げる羅漢がおり、震える者を、庇うのは、兄貴肌の人情であり、我が子同然であるからである。 其れは、分からずに一生を終える者は、この仕組みが納得いかず、憤慨する。 しかし、背丈の高い彼の(わっぱ)が、童心に未だに居た事を見透かした者は、対等に接する方が賢いと知る。見かけに惑わされると痛い仕打ちを受ける。 礼儀作法など、知らぬ。礼節等、もってのほか。我にも分からなんだ。 そう言う事だ、と志垣真琴乃介は、自身が愚かである事を、恥じない。 わからなかった事なぞ、時を掛ければ、分かるなんて、無為な賭けである。 勝算がない賭けには乗らぬ。 勝負は、時の運。 一時が勝敗を決し、左右する。 一太刀併せただけで、相手が如何程か知る。刹那、私は自分が弱いと知る者也。 この勝負は我の負け。 潔く、刀を下げ、降参する。 仕事に無意味な自尊心(プライド)等、私を押し殺すだけ。 上下関係の、縦社会では、私は()の下。 手順を踏むなら、年の功は、理解に苦しむ檻。 その価値観、捨ておけと申した左膳は、間違っていなかった。 理に叶う、腑に落ちれば、自分自身が其れで良いなら、問題なし。 既に、問題は、無く、解せぬ事は、無月(ムゲツ) 其れで事足りた。
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