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人面瘡(じんめんそう)
女の人の顔に、ブワぁと、浮き出てくる、他人の人相が、垣間見えた。
人が見れば、ゾッとするかも知れない。
木の木目のような、心霊写真の様な見間違いではなく、そんな見当違いでは無い。
明らかに人の顔で、何かを訴えかける様に、吠え叫び、それが皮膚の上ツラから、脈々と、人相に、浮き出て来ているのである。
私はそれを目撃しただけである。
シカシ?訝しげに見入る。
その女の人は、私の顔見知りでは無い。
私は人見知りをするタチで、初対面の人間には、しどろもどろに、コミュニケーションが、ダメで或る。
その女の前に居た私という存在は怖い存在だと云う認識であろう。
僕の現実で、知恵遅れの部類に該当する人間に、仕事終わりに、頬をぶたれた。
こう言う方々に、怒鳴れば、怒鳴るほど、彼等は、昂り、益々目立つ、そう言う喜びを得る様だと、詳しいのかよくわからない理解に苦しむ折り合いの仕方を人づてに、訊き、真偽を耐え兼ねた。人間の様相をしたなりで、私をたぶらかしている様にしか見えない。私にはその伝聞が真実とは、受け入れ難く、理解出来なかった。
そう言う類には、猫被りぐらいが、こう言う、如何なる場合に於いてさえ、彼らの様な世間的に擁護される側のニンゲンという隠れ蓑を覆い被さった、人外には有効で有るラシイ。
それは、禁忌であるが、皆暗黙の了解を受け入れている。
不思議だ。
我は、おなご衆が、あらやだと、子供の様にあやしてるのを見て、何故、この非道を俺は我慢したのだろう?と、自分が偽善をした事を、胸糞悪く、世間体を気にしたオンナなぞの真似事をした事を、恥じた。
私は7割、男性で或る。
オンナ目線は、3割に満たない。
その割合は、世間的には私は女みたいだと言われて居るのとは、我には到底歯痒く、世間の目は、私を女と見るのが、不愉快だった。
その、好色男子が、私を、喰い物にしている目線が気色悪く、血反吐が出て、気色悪かった。
過去に性被害に遭い、また、時分が上になると、目下の者に、知恵遅れの者に、肌に触れて、試食している過去があった。
私は過去と何度も何度も自責する。
赦して
赦して
赦して
目の前のその、相撲取りの様な体躯の、顔は幼く視え、廻も手を焼いていた。
××だから仕方ない、そう耐える
その立場は、幾ら福祉というお膳立てがあろうにも、万人には受け止められず、世相は、仮初のウソが、蔓延っている。
理想と反理想は、相反すると言う意味では無く、同時性、共時性の中に、同居している。
その中で、感じる差異に対する不満が、其々、障害差別として、解決しないまま、我々は息を止めて、耐え忍んでいる実態が、世間の希望的側面への打算であり、現実は介護聖域には、屈強な、相手を屈服させる腕力が、総べるのだそうだ。
残念!
我には、多数無勢を、説き伏せる意見を聴く10の耳も、聖人君子と言う謳い文句も、人格者という、其れこそ、言われても嬉しくもない、評価等、資格よりも、しょうもないモンである。
統合するチカラは、消えてしまったノダ
それ以上、彼は目を伏せたまま、応えることは無かった。
それ以上、他人が彼を糾弾する事は、出来ぬのであった。
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