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殺傷痕のアザ
刀傷、殺傷痕が有り、その最中を生き抜いている。
並外れた人肉。
悪運。
悪しき感情を放ち、悪を軌道とする悪道を貫く。
其れが悪いと言う意味では無く
ただ、自身が顧みた時に、背後からざわつく何かを感じ取り、私がこの最近に巻き込まれた災難が、一体何処から根源的に湧き起こるか、振り返った時に、其れはその漢から、ほとばしっていたのは、確かであった。
世の中に生きる民間人を巻き添えにした社会悪を一刀両断
勧善懲悪モノが、人々にウケがいいと、講談師、安藤初は、狙いを定めて、悪党成敗、一件落着、桜吹雪に血潮が飛び散る、そんな鮮やかな鮮血を、見事に、人々に想像させ、震えに震えさせた。
その噺は、千両役者、最早稼ぎ手の、身のこなしは、次から次へと大ヒットを飛ばし、売れに売れたヒット作数多知らず。
彼がそうやって、売れているのは、ただ単にカメレオン俳優であったに過ぎず、彼個人的に、役に込める、つまり役者が病になる、役が抜けない、そんな事は無かった。
最近、そう言う役者が死に至る病に、人々が戦々恐々とした中、色々な悪い噂が飛び交い、人々を至らしめた。
只事ではない。
しかし、能の狂言に舌鼓を打っていると、次第に、おかしみとも取れる面白みが、アジがあると、私は、能に関して、兼ねてより、人形浄瑠璃と言う者を追求したくなった。
素人が見ると、眠くなる。
初見ではそうだった。
歌舞伎も、昔言葉で、現代人向けに、訳されておらず、年寄りにしかウケが良くない。
しかし、近代人は、その昔言葉ではなく、この立ち居振る舞い、見栄に関心が赴き、歌舞伎などでは、子ども役者が、曳山子ども歌舞伎が、お年寄りに、笑顔を取り戻す。
可愛いね、そうやって、選ばれた役者は、数ヶ月みっちり稽古を受け、3日ばかり、演目を最低15回する。
粋な役者達の、大人顔負けの演技は、見応えがあり、伝統芸能に、着物の煌びやかさに、見惚れる。
一見の価値があり、中には、研究者が出る迄
。かつての雅だった古の時が、幻想的に、揺らめいて、街路灯が、古き良き時代を、彷彿と懐古させる。
そんな場所に、古都に、隠れ家的古民家に、一見さんお断り、なんて、裏道がある小道を抜けると、小径があり、その中でひっそり、少数の限られた客人、要予約の、小料理屋がある。
そう言う場所を見つけると、途端に嬉々とする。
そんな隠れ家は、落ち着くのだ。
酒の肴が、舌鼓を打つ。
舌が喜ぶ、料理がうまい。
そんな店
また行きたいねぇ
疫病が流行り、また家で待機しなければならない時も、またその日を楽しみに今日も、一人晩酌を愉しむ。
酒は良薬、世は情け
人の心、我忘れず
夜が耽る
鈴虫の音色が静かに私に囁いている。
愛くるしい寝顔で、愛する人を想うこの今だけを、信じている。
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