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マリアが迫ってくる。天津の目の前にくると、
「おい、本当に知ってるんだな。もし嘘をついたら酷い目にあわせるよ。」
マリアが睨みつける。
「黙ってついてきたら、会わせてやるさ。」
天津も負けずに睨み返す。天津はマリアの前を歩き、
マリアを金堂夢神社の境内まで連れてきた。すると堪辺師範と、伊代子が境内の門を閉めてマリアを閉じ込めた状態にした。マリアは、その様子を見ると、天津に向かってニヤリと、笑いながら言い放った。
「一体、何のつもりだ?これで私を閉じ込めたつもりか?さあ、ボッキ〜マンとやらを出せ。」
「ああ、あわせてやるぜ。さあ、先生出番です。よろしくお願いします。」
天津の強がりは、師範がいたからだった。しかし、師範は申し訳無さそうな顔で話した。
「すまん。天津。ワシはもう勃たへんのじゃ。変チン出来ないんじゃ。」
「はあ、師範のお名前 網田 堪辺(モウタタヘン)ですよね。どうしたんですか?」
マリアは、何かを感じたのか、胸ポケットから不思議な石を取り出すと、周りに投げた。
すると、黒い戦闘服を着た女性型のソルジャーが10数人現れた。
「師範、あれは何ですか。」
「あれは、周りのクズ石で作られた言わば戦闘員じゃ。奴等も貞操帯を砕けば消え去る。だが、素手では無理じゃ、天津今のワシは変チン出来ん。若いお前なら必ず使いこなせるはずだ。頼む、取り返しのつかないうちに、あの異星人から資源を取り戻してくれ。」
天津は、必死に頼む師範の姿を見て、師範の話しを信じることにした。
「わかりました。ちょうど刺激のある事をしてみたかったんです。どうやって変身するのですか?」
「うむ、先ずは天津、今すぐ服を脱いで裸になりなさい。」
「ハア? 師範、この緊急時に何をおっしゃるのですか?師範はそんな趣味があったんですか?」
天津は、一瞬、師範と距離を取った。
「ボッキ〜マンの聖なる干支法衣に、今の世界の不浄な衣裳を着ていては変チン出来ん。幸いここなら裸でも大丈夫じゃ。さあ、早く脱ぐのじゃ。」
「えっ、全部というとパンツもですか?」
師範は大きく頷いた。
「わかりました。地球を守るためだ。やります。僕がやります。やらせてください。」
天津は、そう決意するとあっという間にパンツ一丁になった。そして、素早くパンツを下ろし、それを空高く放り投げた。遠くで見ていた伊代子は、いきなり天津が裸になったのを見ると、目を両手で隠しながら、
「ヤダ!何、天ちゃん何してるの?おばあちゃん止めて。」と祖母 紗代子の顔を見た。
横に立って静かに状況を見ていた紗代子は、厳しい表情で一言も話さず見ていた。
バトルサイボーグのマリアも、突然前にいた天津が服を脱ぎだした事に衝撃を受けていた。
「オー!何とクレイジーな奴等だ。武器も持たずに我らを相手にするのか?しかし、あの股間のぶら下がる長いものはなんだ?」
マリアは、満更でもない様子で天津の裸体を熟視していた。
「よし、天津、ワシの言うとうりにするんじゃ。天津これを受け取れ!」
師範が三種の神具、鏡を投げた。天津が右手でキャッチした。
「よし。その鏡を腰の部分に置け。」
天津は、言われるままに、腰に鏡を置くと、何と鏡からベルトの様な物が飛び出し、天津の腰回りに巻きついた。
「スゲェ!○面ライダーみたいだ。」
「よし、そしたらさっき教えたように変チンポーズを取るんじゃ。天津、ベルトに干支の動物の絵が並んでいるだろう。自分の干支ボタンを一回押すのじゃ。」
「俺はネズミ年だから、ネズミだな。」
天津はネズミマークのボタンを一回押した。
ベルトから、「ネズミ」と声がでた。
それを合図に天津は、左手を腰に右手をまっすぐ横に出し、ゆっくり右手をまわしながら、こう言った。
「へん〜チン!」
それを見ていた伊代子は、
「変チンだって。なあに、あの変態な格好。ダメよ
ダメダメ、天ちゃんを笑っては。伊代子笑ってはダメ。」
伊代子は、必死に笑いを堪えた。
マリアと戦闘員が身構えた。
「来るか!」
天津は、最後にこう叫んだ。
「ボッキー❗️」
あたりが鎮まりかえった。…⁉️
しかし、何も起こらず、タイミングよくどこかのお寺の鐘がゴーンと鳴った。
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