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少しだけ、過ごしやすくなった頃に、スポーツ大会が始まった。
スポーツ大会では、サッカーや野球など様々なスポーツが開催される。
本を読みながら、諒のことをベンチで待っていた。
「おい、」
とてつもなく低く威圧的な声で話しかけられた。そんな声で話しかけてくるのは一人しかいない。ゆっくりと立ち上がり振り向くと思った通り轟くんである。俺より少しだけ低い所から見上げて俺を見つめてくる。
「なにかありましたか?」
「お前、何の競技に出るんだ?」
「リレーと弓道にでますよ」
「お前、俺を避けてないか?」
「は?何か思い違いをしていませんか?なんとも思っていませんよ?」
いかんいかん。少しだけ攻撃的になってしまった。弟を囲っている第一人者め。弟は、きれいな顔とその優しい性格で、学園でアイドル的な存在になっていた。そんな弟の取り巻き(笑)に、なり損なってしまった奴だ。少しだけ優しくしてやろう。
「頑張ってくださいね(笑)」
「おい…なんか馬鹿にしてないか?」
轟は、少しだけ笑った。
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