序章

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弟が居なくなって何日たったのだろうか。ご飯は食べていけているだろうか。自分のお腹をおさえながらそう思った。叶が居なくなったことを戻ってきた両親はすぐに気付き俺を責めた。暴力が一層激しくなった。痛い、痛いと思いながらきっと幸せなところへ行けた叶が羨ましくも心配でもあった。一緒に行けばよかったかな。あんなにやさしい弟が生きて生けるのかな。俺は正しい判断をした。きっと、この薄汚れた場所よりは外はいい世界だ。と自分に言い聞かせながら過ごした。
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