1年目【夏】

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カーテンの隙間から差す光で起きた。 時計を見ると、午前10時。力尽きて眠ってしまったようだ。 体はまだヒリヒリと痛いけれど、立てないほどではなかった。 でも、まだ熱がありそうだ。ゆっくりと立ち上がってベットへ向かう。 「昨日はきつかったけれど今日は少しだけマシみたい」 ベッドでゴロゴロしながら、テレビをつける。 今日の天気は、またまた晴れ。熱中症に気を付けるようにと天気予報士が言っていた。 「今日は、お家の中でゴロゴロしておこう。体調がよくなったら勉強でもしようかな」 なんて、一日の予定をたてながらテレビを見る。スマホを見てみると昨日、『今日の体温を教えろ』と浪太から連絡が来ていた。慌てて、『今日は、36.0だよ。全然元気』と返した。そうしたらすぐに連絡が帰って来て、『そうか。それは良かった。ご飯しっかり食べてゆっくり休め。水を飲むのを忘れるなよ』と返信が来た。熱なんてでてないよと誤魔化そうとした。けど、余計なことを言わないでおこうと『ありがとう』と返信をすませてスマホを置いた。体温何度ぐらいだろうと気になりベットの傍に置いてあった体温計を手に取る。 テレビをしばらく見つめていると体温計が鳴った。37.8℃まだ熱がある。 体温を知ってしまって急に体調が悪くなったような気がした。体温計をベッドの傍に置いて布団を顔までかぶる。 そしたら、また眠気が襲ってきて今度は誰にも邪魔されず、ゆっくり眠ることができた。
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