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夏休みが終わって、少しだけ涼しくなって、過ごしやすくなった。
明日は、スポーツ大会でみなワクワクとしている様子が伝わってくる。
授業が終わり、のりおは俺の席の方向を向いた。
「鈴ちゃんは、何の競技にでるの?」
「リレーにでる」
「え、走るの得意だったの?リレーは、陸上部のエースが出るから白熱した戦いになるって噂よ」
「寝ていたら、決まってた」
「そういえば、私と喋った後、あなた寝てたわね。いつも動き遅いのに大丈夫かしら」
「諒は何に出るの?」
「私は、柔道に出るわよ」
諒は、そう言えば柔道部だったなと思いながら
「頑張れよ」
と、諒に言うと、「鈴ちゃんもね」そう言って諒は嬉しそうに笑った。
カバンに教科書を詰めて、帰る準備をしていると、電話が鳴った。携帯電話を見ると叔母からのメールだった。
《今週の日曜日の13時、あなたの学校の近くのカフェに来なさい》
そう書いてあった。
電話の電気をそっと切って、のりおと教室から出て寮へ向かった。
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