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撮影が終わればやっぱり編集が始まる。
「…だけど、リンリン?こんなホラー系のよくやったね。私怖いわ。」
「…。」
「どうしたのリンリン?」
こんなやり取りすら覚えていると気持ちが悪い。
「僕も怖いですよ。都市伝説でも『かごめかごめ』は色々言われる怖い話しがあるじゃないですか?」
「…『かごめかごめ』の資料を集めできました。」
弾のセリフも山坂君のタイミングも記憶の通りだ。
「ねぇ、山坂君、弾君。ここで『かごめかごめ』を歌うとどうなる噂があるんだっけ?」
「?」
リンリンの問いに弾は首を捻る。
「それを確かめる番組だろう?何かあったのか?」
「…まぁ、色々…。」
リンリンはまだ自分の陥ってる状況を話せる状態でないと黙っていた。
「ここは『かごめかごめ』の歌を歌うと呪われて…洞窟にあった井戸に落ちて死ぬとか。1967年の新聞記事に、井戸に妊婦が落ちて亡くなって、その姑が疑われたとか。これについては大きな関係性はないと言われてますが、『かごめかごめ』の歌にリンクしている部分が多くてそういう噂があるみたいです。」
「…井戸に…ね。」
リンリンは片手で頭を抱えていた。
「最近収録と編集続きで疲れている?」
「それより悪いかも。」
「…ちょっとリンリン本当に…。僕は逃げたほうが?」
「『かごめかごめ』の歌の後半は『なべなべ底抜け』なの。」
「えっ?そうなんですか?」
「…そうであって欲しいけど…。」
リンリンはため息が止まらない。
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