集会の夜

「私は本気で捨て猫を保護したいの！　決して人気取りなんかじゃないわ！　だったらショーに出すのだっておかしいんじゃない？　それこそ自慢したいだけじゃないの。自分に自慢できる事がないから猫に代わりをさせてるだけじゃない」
「私に自慢できる事がないですって？　私の何を知ってるって言うの？　それよりスナネコ飼うってどうなの？　暑い国の猫を寒い日本で飼うなんて虐待じゃないの？」
「何を言います！　ちゃんと冬は床暖房とヒーターで暖かくしてますよ！」
「無駄なエネルギー使って余計なCO2出してるのね。こんな人がいるから地球は温暖化するのよ」
「あんたこそ手作りの餌なんか作って猫もいい迷惑だろうね。今はいいペットフードがあるんだ。健康にもいいし栄養もちゃんと計算されている」
「何、あなたペットフード会社の回し者？　工場で作った物大事な子供に食べさせる親がいる？　愛情が足りないわよ！」

　険悪な空気が流れた。全員睨み合い、誰も口を開かなくなった……。