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そう思うようになった途端、僕は些細な現象を常に待ち望むようになった。
夜眠ることが楽しみになった。夢に出てこないか、もしくは金縛りでもいい。少し目を開けたら人影が、なんてのもアリだ。それは全て、君なんだろうから。
仏教では自殺したら地獄に堕ちると言われているそうだ。もしそれが本当なら、君はここには居ない。
けれど、ここに居るのなら、君が逝った先は人間界以外の六道ではなく、まだこの世界の何処か。
いや、何処かではないな、まさに『ここ』にいるはずだ。所謂地縛霊というやつか。
もし君が地縛霊となっているのなら、僕がここで死ねば、君にまた逢えるのかもしれない。
ああ、逢いたい。
君に逢いたい。
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