僕のママは優しい

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今日、僕は初めて一人でおつかいに行くのだ。 「よぉーし!行くぞー!」 大好きな戦隊モノのキャラクターがプリントされたトレーナーに靴下、怪獣モチーフのリュックを背負って、準備はバッチリだ。 履きなれた靴を履いてから玄関に立ち、全身鏡の前でくるくると、僕は自分の姿を確認する。 ……最近また少し太ってしまったせいか、リュックのショルダー部分を目いっぱいに伸ばしても、脇の辺りがキツイ。 でも、今日は特別な日。だから絶対にこの姿じゃなきゃダメなんだ。 だって、これらは全て、ママが買ってくれた宝物だから。 大好きなママが、僕のために買ってくれた宝物……。
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