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「……おのれ信長め……俺を、皆の前で笑い者にするとは……」
寒い日の朝。 光秀の吐く息も白く、彼はブツブツと文句を垂れながらも城内をズンズンと歩いていた。
「今度会った時こそ、絶対に……」
「んん? 絶対に、なんだって?」
「の、信長様……!」
廊下の角にてバッタリ遭遇。 戦く光秀。 ほくそ笑む信長。
腹は立つが目上の存在である信長に、光秀は頭を下げ……るのではなく、その顔を勢いよくあげた。
ニヤリと笑う信長も、勝気な口元はそのままで光秀に顔を近づける。
にゃんにゃんにゃーん! 『おはよう』の挨拶成立! フフフン!
二人は見事な鼻チューをぶちかます。 だって今日はそれが脳内世界の常、人の常の挨拶なのだから……!
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