5人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
ここは『脳内世界』といわれる世界。 この世界には世間一般の人間と共に、ありとあらゆる世界観が存在している。
剣と魔法のファンタジー世界は勿論、有り得ない科学が有り得てしまうSF世界、過去の偉人だって美化されて登場してしまう歴史・時代世界……性別すら超えた愛情の世界だってある。
脳内の想像が創造した騒々しい世界、それが脳内世界。
そして、そんな多種多様な世界を見守る多数の『神様』という存在があった。
『ふおぉおぉ! 何コレ何コレ! 人間の世界では2月22日はにゃんにゃんにゃんで猫の日だってー!』
ここに、一人の神様がいた。 ライトノベルを司る神様である。
古今東西、特にするべき事もなく退屈している神様というのはロクなことを考えないものだ。 ご多分に洩れずこのライトノベル神もとんでもないことを思いついてしまった。
『にゃんにゃんにゃん……とな? ふふふ……いや、腐腐腐……』
このライトノベル神、厄介なことにライトノベルの中でも特にBL世界が大好きだったのだ。 そして神様たちの間には、『世界を混乱させない範囲内なら、ある程度好き勝手にやっちゃってOK』というなんともユルい規定があった。
脳内世界はまさしくNO無い世界なのだ。
『決めた! 人間世界の2月22日、にゃんにゃんにゃんの日限定で! 全ての脳内世界で猫のように挨拶することを当たり前とする!!』
ライトノベル神は彼女の持つ杖にて、その無茶苦茶な当たり前を世の常識としてしまう魔法を放った。 世界が222(にゃんにゃんにゃん)に……いや、222(腐腐腐)に包まれた……!
最初のコメントを投稿しよう!