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真夜中の音楽
夜に、ベランダで聴く音楽が好きだ。
音楽を聴きながら、人を観察する。
9階に住んでいる私は、ここから飛び降りればいつだって死ねることに希望を持って生きている。
おかしな話だが、実は世の中に自分は存在していなくて、とりあえず期間限定で人間界でなぜか試練を受けている、と思っていることで救われる瞬間がある。
昔好きだった歌の、
「感情なんてなくたっていいじゃん、何て嘘よ」と言う歌詞を噛み締めた。
感情を他人に向けることは恐怖であり、
臆病な私は今日も、誰かが作ったその言葉たちに救われて、何とか生きている。
ありがとう、音楽。
音楽と夜。
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