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「よしよし……」
色々混乱しているあたしの頭を雅樹は優しく撫でた。
「子供扱いしないでよ……。
うう……」
さらさら茶髪にインテリ系眼鏡、長身で筋肉質な雅樹は無駄にイケメンなのが余計に身に染みる。
「…………」
泣きじゃくるあたしを雅樹は黙って撫でている。
あたし達は幼馴染み。
一応ね。
「聞かないの?」
優しくなで続ける雅樹にあたしは尋ねた。
「あ?」
あたしの言葉に反応し撫でていた手を止めた。
「何があったか聞かないの?」
顔を上げてあたしは雅樹を見る。
「聞かねぇ。
俺、硬派だからな。
泣きたい時は一杯泣いたらいい。
それとも聞いてほしい?」
何故か仔犬のような目をしている。
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