あたしは走る!どこまでも!

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「バカちん!」 部屋で思いっきり叫ぶ! 「……それって俺のこと?」 あたしの叫びを聞いた人物が恐る恐るあたしに尋ねる。 「はぁ? 何であんたがいるのよ! 忍者か!」 振り返るとそこには幼馴染みの羽村 雅樹(はねむら まさき)が入り口にいた。 ……何でコイツがここにいる。 「幼馴染みの特権。 ぷくっ! 忍者……ね……」 雅樹はあたしの言葉に笑いを堪えている。 いや、堪えきれていない。 「こんなとこで特権使うな! 兄よ! セキュリティ甘いよ! てか、雅樹に甘いよ!」 頭をグシャグシャとして、あたしはまたもや叫ぶ。 「弟分だし?」 あたしの叫びなんか雅樹には関係ない様子。 「……足洗ったんでしょ?」 そう、雅樹は全うになったんだよ。 ……多分。
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