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“わざわざ連絡をする筋合いはない”と決め込んだのは自分なのに、そう思えば思うほど彼女のことを考える時間は長くなってゆく。
絶対に開けてはいけないと言われた玉手箱は開けたいし、秘密だよと言ったはずなのに噂話はいつの間にか広まる。制限されると破りたくなるのは世の常か。
そんなことを思いながらうわのそらで講義を受ける日々。
この感情が恋だということには、もうさすがに気がついていた。
春香が講義に来なくなって2週間程が経ち、大学は長い夏休みに入った。
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