弐:紅一点

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「ふん」 私はそいつに一瞥(いちべつ)もくれず、先を行く。 しかし廊下の角を曲がったところで、 「あ、百地さんだ!」 「百地さんがご登校されたぞ」 「百地さん!今日も一段とお美しく…」 私に気づいた男子生徒達が一斉に押し寄せる。 「ちっ」 この様子だと教室まで真っ直ぐ向かうのは無理だ。 前方から押し寄せてくる奴達を撒くべく、後方へと駆け出した。
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