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「…何なんだよ。畜生」
行く先々に突進してくる野郎どもにうんざりしながら呟いた。
場所は変わって、ここは体育館…の壁。
男子に囲まれぬように体育館の正面の入口からは入らず、鉤縄という道具を使って外壁を登っていた。
二階の窓に鉤を引っ掛け、そこから垂らした縄を伝いながら。
今日は朝から全校集会があるらしい。
朝、昇降口に人が少なかったのは、生徒達が早めに登校し、体育館に向かっていたからのようだ。
「……って、何でそこだけ真面目なんだよ」
思わず一人で突っ込んでしまった。
ここの生徒達は素行に問題がある生徒ばかりじゃなかったのか。
「それは全校集会の出欠が留年に関わってくるからですよ。
成績の評価だけだと、ほとんどが留年しちゃうらしいですからねー」
「ふん…なるほどな
って、なぜそこにいる?佐武」
ふと見上げると、鉤を引っ掛けた二階の窓から、佐武が顔を出していた。
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