9人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、私は――。
その娘の百地飛鳥。中学を卒業したばかりの15歳。
父の忍術を継承中の女忍者。
すなわち、くノ一。
「手筈は整っておる。
あとはお前が学校に通えば良いだけだ」
「なんでそこまでして、その高校に通わなきゃいけないんだ」
そう訊ねると、父さんは息を吸い込み、その鋭い眼光で私を見据えてきた。
その威圧に気圧され、私はごくりと唾を呑み込んだ。
「━━これが最後の試練だ、飛鳥」
父さんは静かにそう言い放った。
最初のコメントを投稿しよう!